サイベリアン

ロシアの厳しい寒さを耐えぬく猫

猫といえば寒がりで温かい室内でぬくぬくと過ごしているというイメージがあるもの
ですが、ロシアのように過酷な寒さの中でもたくましく生き抜いてきたとされるのがサイベリアンです。
サイベリアンは西暦1000年頃から存在していたとされる猫で、シベリアの森で自然に誕生した猫だと言われています。
厳しい寒さにも耐えぬくことができるように分厚いダブルからトリプルコートの被毛
を持つことから、自然とうまく共存できたのだと推測できます。

1980年代からロシアで血統管理が行われるようになり、
1990年代にアメリカでも注目された品種とされています。
ロシアの著名人も飼育していた猫として知られており、
かつて大統領を務めていたゴルバチョフ氏やメドベージェフ氏なども飼育していたそうです。

日本との友好関係を築くためにも活躍してくれている猫で、
2013年にはプーチン大統領から秋田県知事あてに寄贈されています。
その前に秋田県の知事が東日本大震災により被害を受けた際の復興支援に、ロシアが参加してくれたお礼として秋田犬をプーチン大統領に寄贈したことへのお返しとして行われたもので、お互いにその土地で愛されている動物を寄贈することで友好関係を築くことになりました。
この時贈られたサイベリアンはミール(ロシア語では「平和」という意味)と名前を付けられて大切に飼育されています。

サイベリアンの特徴と性格

サイベリアンは元々野生でたくましく生き抜いてきた猫なので、体はとても大きくて筋肉質です。
被毛は極寒の土地でも耐えぬくことができるように厚い毛で覆われていて、ガードヘアは脂でコーティングされているので防水効果もあります。
ふさふさの毛は年齢を重ねるごとに増えていき、猫の中でも一番多い毛量だとも言われています。
ちなみに、確証はありませんがサイベリアンは猫アレルギーの原因になりにくいとも言われています。

野性味溢れる印象を受けますが、性格はおとなしくて優しい子が多いです。
頭が良くて好奇心旺盛なことから興味があると何にでも手を出したくなるようなので、
お風呂や洗濯機に水を入れたまま放置しないようにしてください。
飼い主に対して従順で犬のように慣れますし、自分から初対面の人にも挨拶にいく人懐っこさがあります。

サイベリアンのお手入れ

サイベリアンは厚い被毛で覆われているためブラッシングは欠かせません。
一日二回はブラッシングをして毛が絡まないように注意してください。
活発に運動をするため食事量も多くなりがちで、きちんと管理をしてあげないと好きなだけ食べてしまう傾向があります。
結果的に太りすぎて関節炎にかかる子もいますので、食事量を徹底することと適度な運動環境を与えるようにしてください。

メインクーン

穏やかな巨人と呼ばれる猫

猫の中でも大人になった時の大きさが最大になると言われているのがメインクーンです。
ふさふさの毛が可愛いメインクーンは、起源や逸話が色々存在していることから、
どれが正しい説なのかはっきりわかっていないのが実情です。

一説によるとフランスのマリー・アントワネットに可愛がられていた猫だったという話もあります。
マリー・アントワネットがフランス革命により処刑されることになった時、密かにフランスから逃げ出そうと考えていたそうです。
その時に可愛がっていた猫(ターキッシュアンゴラ)6匹を一緒に連れて行こうと計画をしていたそうですが、結局は失敗に終わりマリー・アントワネットは処刑されてしまいます。
猫だけはアメリカのメイン州に辿り着いて生き延びることができ、
それがメインクーンの先祖になったと言われているのです。

もう一つの説はメインクーンの耳には飾り房と呼ばれる毛が存在していますが、
この特徴がヤマネコの外見にそっくりなことからヤマネコと土着猫の間で自然交配された猫なのではないかとの説もあります。
外見的には良く似ているような気がしますが、この説についても確証がありません。

最も有力視されている説が11世紀頃にバイキングの船に乗っていた猫が
行く先々でその土地の猫と子供を設けていたものがアメリカにやって来たという説です。
実はバイキングと一緒にやって来たとの説が有力視されている猫は他にもいて、
見た目がそっくりであることが有力視される理由になっています。

メインクーンの特徴と性格

メインクーンの起源には様々な説がありますが、ア
メリカの過酷な自然環境に適応する厚い被毛で覆われて大きな体格であることが大きな特徴と言えます。
首周りとお腹には特にふさふさの毛が生えているのが特徴で、全体的に耐水性のある毛質をしています。

様々な毛の色と瞳の色を持つ個体が存在していますが、完全に成猫の大きさになるまでには2年くらいかかると言われています。
オス猫は体重が10キロを超えることもあり、ギネス記録では世界で最も長い猫として123センチという記録を残しています。

大きな体をしていますが性格はとても温厚で穏やかな子が多くて飼育しやすいと言われています。

メインクーンのお手入れ

ふさふさの毛が絡まったり毛玉ができたりしないように、朝と夕方の一日二回はブラッシングとコーミングを行うのが理想的です。
メインクーンは遺伝的にかかりやすい病気があると言われていますので、異変を感じた時にはすぐ病院に連れて行くことが大切です。
特に脊髄性筋萎縮症と多発性嚢胞腎は遺伝的にかかりやすく、オスは中年以降になると肥大性心筋症になりやすいと言われています。

ベンガル

野生っぽいワイルドさを感じさせる猫

ヒョウの子供なのではないか?と思えるようなワイルドな印象を受けるベンガルは、イエネコとヤマネコの交配によって誕生した品種です。
1970年代にアジアンレオパードキャット=ALCというヤマネコを研究していた医師は、
ALCが猫白血病に対して先天的に免疫力を持っていることに注目し、
ワクチンを作るためにALCとイエネコの交配種を育成していました。
この時期に猫のブリーダーが毛皮を取るために密猟されていたALCの存在に心を痛め、
ヤマネコのような毛を持つペットがいるなら毛皮の需要が減るだろうと考えてヤマネコとイエネコの交配を考えたのです。
ヤマネコとイエネコの交配種を求める医師とブリーダーが出会ったことで現在のベンガルの基礎が築かれています。

現在のベンガルは一見するとヒョウやジャガーの子供かと間違えてしまうような美しい模様をしており、毛の感触も素晴らしいと評価されています。
野生っぽい印象を色濃く残しており、水に濡れても嫌がらない珍しい猫です。

ベンガルの特徴と性格

ベンガルの大きな特徴はヒョウのような美しい被毛です。
ベンガルのような色合いの模様を持っている品種は他にはなく、触り心地もとても滑らかです。
ヤマネコの乱獲を防止するという大きな目標を掲げ、
本物のヤマネコと同じような野性味溢れる美しい被毛のイエネコを目指し、

交配をしていた人たちの苦労がこうして形に残っているのです。

筋肉質で野性的な印象を受けるため、外見だけで見るとまさしく野生のヒョウの子供という印象ですが、性格はとても社交的で明るい子が多いです。
ヤマネコとイエネコを交配し続けた結果、両者の良いところをきちんと受け継いだ形としてベンガルが誕生したと言えるでしょう。
とても温厚で優しい子が多いことから、小さなお子さんがいる家庭でも安心して飼育できます。
特に他の猫や自分の親兄弟と一緒という環境で育ってきたベンガルは、とても温厚で甘えん坊の子に育つそうです。

ベンガルのお手入れ

ベンガルは必ずではありませんが、一日一回はブラッシングをしてあげるとキレイな毛並みを維持できてコミュニケーションを図り健康チェックを行うことができるのでおすすめです。
野生のヤマネコの血を受け継いでいるので他の猫よりも一日の運動量が多くなければストレスを抱えやすいと言われています。
あまり狭い空間に閉じ込めてしまうとストレスを感じやすいので、上下運動ができるキャットタワーがあると思う存分運動を楽しめるようになります。

場合によってはストレス性の脱毛や膀胱炎になる子もいますので、健康管理には注意してあげるようにしてください。
平均寿命については14歳から16歳と言われていますので、大切に飼育することをおすすめします。

ラパーマ

天然パーマが可愛い猫

クルクルのカールした毛が可愛いラパーマという猫は、品種として認められたのが2008年なのでとても新しい品種の猫と言えます。
ラパーマの歴史は1982年のアメリカにあるオレゴン州から始まっています。

オレゴン州のとある場所で農場を営んでいた夫妻は害獣駆除のために猫を飼育していたそうです。
その猫はブラウンタビーの短毛種で至って普通の猫でした。
飼育していた猫がある時子猫を産んだところ、そのうちの一匹が全く毛のない状態で産まれていました。
夫妻は毛がない子猫がきちんと育つのだろうかと心配したそうですが、
問題なく成長していき毛も生えてきたものの、毛はまっすぐではなくカールをしていたという以外は特に問題がなかったそうです。

その後、カーリーと名付けられた巻き毛の猫も子猫を産むと、
全ての子猫がカーリーと同じように毛がない状態で産まれて成長と共に巻き毛になってきたそうです。
こうして夫妻の農場では巻き毛の猫がどんどん増えていき、短毛や長毛などを含めて様々な種類の猫が誕生したそうです。
周囲から変わった猫だからショーに出してみると良いとアドバイスされて
出してみたところ、多くの人から特別な猫だと高く評価されたことで
新品種を確立させるために本格的な交配をはじめ、ラパーマという品種が誕生したそうです。

ラパーマの特徴・性格

ラパーマの大きな特徴はキレイな巻き毛で、特にあごの下と耳の付け根部分に
カールが強く出やすいという特徴があります。
よくみるとヒゲもカールされていて、珍しい猫であることがわかります。
ちなみに巻き毛を持つ品種のデボンレックスなどは劣性遺伝によるものですが、
ラパーマは優性遺伝であるという違いもあります。

ラパーマは初めて妊娠をしたメスと産まれて間もない頃の子猫は無毛になる
時期があるため皮膚病なのではないかと心配する方もいますが、一定期間を過ぎると毛が生えてきますので問題ありません。
以前よりカールが強くかかっている毛が生えてくるという特徴もあります。

ラパーマの性格はおとなしい子が多くて無駄に鳴くことがほとんどないと言われています。
マンションなどでも飼育しやすい猫と言われており、小さなお子さんがいる家庭でも問題なく同居できるほど優しい性格の子が多いそうです。
人間のことが好きなので、とても人懐っこくて犬のように慕ってくれます。

ラパーマのお手入れ

ラパーマは巻き毛なのでお手入れが難しいのではないかと思われていますが、
毛はフワフワで柔らかくてあまり絡まりにくいという特徴があるため、一日一回ブラッシングを行う程度で問題ありません。
お手入れが面倒だと感じることはあまりありませんので、コミュニケーションを兼ねてブラッシングを行うようにしてください。

シンガプーラ

世界でも小さな猫の品種

一見するとアビシニアンかな?との印象を受けますが、よく見ると違った品種であることに気付くのがシンガプーラという品種です。
シンガプーラという名前から想像できるかもしれませんが、元々はシンガポールに生息していた猫なのです。
アビシニアンのような高貴な印象を受ける外見ですが、
ルーツを辿るとただの野良猫だったので下水溝の中でネズミを捕獲して生息していたという過去もある品種です。
そのためシンガプーラがどこからやって来てシンガポールに住み着いた猫なのかは誰もわかっておらず、生誕の謎は解明されていません。

シンガプーラを初めて発見したのは1974年のことで、
当時シンガポールにアメリカから赴任していた夫婦が街角でセピア色をしている珍しい猫を見つけたのがはじまりです。
発見した夫婦もアビシニアンに似ている猫だと思いながらアメリカに連れ帰り、
マレー語でライオンシティという意味を持つシンガプーラと名づけて繁殖をしたそうです。
その後1988年に純血種として認められて、現在ではシンガポールの観光マスコットとしても親しまれています。

シンガプーラの特徴と性格

シンガプーラは他の品種と比較しても体が小さい特徴があります。
世界各国で飼育される家猫の中でも一番小さな品種とされており、大人になっても2キロくらいにしかなりません。
小さな妖精とも呼ばれるほど愛らしい姿に魅了される方も多いです。
オスもメスも大人になった時の大きさはほとんど変わりません。

アビシニアンに似た外見を持つシンガプーラは、小さい体でも筋肉質でしっかりした四肢を持っています。
象牙のようなキレイな毛並みを持っており、目にはアイラインが入っているような目力のある瞳をしています。
耳はピンと立っていて少しだけ離れている印象があります。

性格はおとなしくて鳴かない猫と呼ばれるほどあまり鳴き声を聞くことがないといわれています。
優しい性格の子が多く、人なつっこいことから飼い主の心を常に癒やしてくれるでしょう。

好奇心旺盛で活発な子も多いですが、時にはいたずらが度を越してしまうことがあるため注意してあげましょう。
特に調理をしている最中にいきなり背中に飛び乗ってきて驚かされることもありますし、電気のコードをかじってしまうこともあります。
危険だと感じられる部分は飼い主さんがしっかりガードするように配慮することが大切です。

シンガプーラのお手入れ

基本的なお手入れは一日一回だけでもブラッシングを行うだけで十分です。
飼い主さんと遊ぶことが大好きなので、できるだけ遊ぶ時間を設けてあげるようにしてください。
とても甘えん坊なので近くに擦り寄ってくることも多いのでその時には愛情を込めて可愛がってあげると喜びます。