ノルウェージャンフォレストキャット

トルコから北欧にやって来た説もある森の出身

古くからスカンジナビア半島の森に棲む伝統的な猫とされますが、歴史は思いのほか古いようです。
今からさかのぼること約千年、バイキング(海賊)がトルコのビザンチン帝国から交易等で北欧に持ち込んだアンゴラの血統を引く可能性があるという説があります。

その根拠とされているのは、この猫が持つ毛色のパターンが、長い冬の間、雪におおわれるノルウェーの森で生存するには適していないからです。
むしろ、欧州では珍しくトルコ系特有の毛色をしているためです。
冬のノルウェーの厳しい寒さの森の中で生き抜いてきたため、寒さに対しては強いという特色があります。
古くから地元ノルウェーでは現地の言葉で「森林の猫」と呼ばれ、慕われてきました。
そのため、世界標準語でも、「ノルウェーの森の猫」、つまり、英語で「ノルウェー・フォレスト・キャット」と名付けられました。

第二次世界大戦により、人気のあったこの猫も、食料難もあり人気が一気に下がります。
一時は、絶滅の危機さえあったのですが、愛好家達やブリーダーの努力に支えられて頭数が増え、再び世界中で人気を博すことになるのです。
メインクーンに似た外観を持っていたため未公認の間が続きますが、1990年代に認定されます。
正式名称が長く呼びにくいために、米国等の愛好家の間では「ウィージー」のニックネームが定着しています。

厳しい冬の寒さに適応した優美な長毛

ノルウェージャンフォレストキャットの外見はフワフワの毛が、まるで豪華な毛皮のコートをまとうかの様で気品を感じさせ優美です。
厳しい環境に対応して命を引き継いできたその体型は大きく、筋肉質です。
顎がとがり気味の三角形の顔、大きめの両耳の毛は特に長く、やや吊り上がり気味のアーモンド形の大きな眼と合わせ野性味を感じさせます。

野生の残る外観に反し性格は温厚

外見上は野性味が残り、荒々しい性格のように見えるのですが、実は、知的で賢く、いたって温厚でさびしがり屋です。
ただ、祖先はノルウェーの森でハンティング生活を行って過酷な環境を生き抜いてきただけに運動能力に優れた猫種です。
高い場所に登って獲物を探していた習性の名残で、部屋の中でも家具の上などに上りたがります。

上手な飼い方

屋外でのアクティブな運動が大好きです。
しかし、部屋の中であっても存分に運動できるスペースを確保したり、高低差を考えて安定したキャットタワーを設置したりしてあげれば室内飼いも問題ありません
長毛が優雅で美しいのですが、その分、毎日のブラッシングが必須となります。
また、春の終りと秋の終わりには、毛が生え替わりますので、特に入念なブラッシングが欠かせません。

ピクシーボブ

妖精という名が付けられた猫

アメリカ原産のピクシーボブは、新しい品種として登録されている猫です。
1985年にアメリカのマウントベーカーという山の麓でオスの子猫をもらってきた人が、翌年にもう一匹のオス猫も保護しました。
2匹の猫はどちらもボブキャットのようにしっぽが短かったという特徴がありました。
ボブキャットはアメリカなどに生息しているヤマネコの一種で、
ヤマネコとイエネコの交配種を作りたいとの思いが膨らんでいったそうです。

その後、自分の隣に住んでいた人が飼っているメス猫と交配させて誕生した子猫にピクシーという名前を付けてブリーディングが始まったそうです。
カスケード山脈の近くで見つけた猫20匹以上もブリーディングに含まれましたが、
これはこの付近に生息しているボブキャットとイエネコのハイブリット種が存在しているだろうとの考えに基づいていたそうです。

このような経緯で誕生したピクシーボブはボブキャットの遺伝子が含まれているに違いないと思われましたが、DNA検査を行ったところボブキャットの血は混ざっていなかったことが判明しています。
現実的には野生の状態でイエネコとヤマネコの交配は出来ないという説があることから、初めに発見されたしっぽの短い猫の由来はわかっていないのが実情です。
なお、ピクシーボブはTICAに登録されているものの、純血種の登録を行っているCFAには登録されていません。

参考:http://pepy.jp/7790

ピクシーボブの特徴と性格

ピクシーボブはしっぽがとても短いのが特徴で、他の猫と比較するとかなり短いです。
個体によっては長いしっぽの子が誕生する場合もあることから、
産まれてすぐにしっぽを切断してしまうというブリーダーも存在しているそうです。
指も7本までが正常とされており、通常の猫は前足が5本で後ろ足が4本という特徴と比較するとかなり珍しい品種であることがわかります。

体つきは筋肉質でがっしりしており、オスは8キロくらいに達することもあるそうです。
抱き上げてみるとずっしりとした重さを感じられることから、たくましい体つきであることがよくわかります。

性格はとても穏やかで飼い主に対しても忠実に接する子が多いです。
外見はどことなく近寄りがたいような印象を受けますが、実は社交的で猫を初めて飼う方でも問題なく飼育できるとされています。

ピクシーボブのお手入れ

ブラッシングを行う場合は一日一回だけ行うと十分です。
体が大きいことから食事の量も多く、筋肉と太い骨を維持するためにも
タンパク質やカルシウムが含まれている食事を与えてください。
誕生するまでの段階で色々な種類のイエネコと交配していることから、
近親交配された品種にありがちは遺伝的な疾患の問題は起こりにくく飼育しやすいとされています。

バーミーズ

アメリカとイギリスで進化した猫

バーミーズは元々ミャンマー原産の猫ですが、アメリカとイギリスで進化を遂げた猫として知られています。
ミャンマーがビルマと呼ばれていた1930年代頃、寺院でウォンマウと呼ばれて飼育されていた猫をアメリカ人の医師が譲り受け、ウォンマウとシャムを交配させたことでバーミーズの原型を作ったと言われています。
シャムよりも淡い色で、ダイリュートという独特の色合いでした。
色がよく似ていたバーミーズ葉巻から名付けられたと言われています。

バーミーズは体が丸みを帯びているアメリカン・バーミーズと、すらりとした体が特徴のヨーロピアン・バーミーズという種類があります。
日本でよく親しまれているのはアメリカン・バーミーズで、ヨーロピアン・バーミーズはあまり見かけることはありません。

ヨーロピアン・バーミーズは19世紀にイギリスにやって来て繁殖が行われて人気が高かったのですが、シャムとよく似ていたことから交配がされて純血のバーミーズがいなくなってしまったという失敗談があります。
その後、1949年にアメリカからペアを連れて来て再度繁殖させたことでヨーロピアン・バーミーズが復活を遂げたとされています。

バーミーズの特徴と性格

アメリカン・バーミーズは全体的に丸みのある体格をしているのが特徴です。
実際に抱いてみるとわかりますが、ずっしりとして見た目よりもかなり重量感のある抱き心地です。
サテン地のように光沢と触り心地が気持ち良い被毛を持っており、キレイな毛並みをしています。

ヨーロピアン・バーミーズはアメリカンよりもスラっとした印象を受ける体格をしています。
筋肉質ですが脚の長さがスラっと見えることからスタイルが良い猫という印象を受けます。
光沢がある毛質は体にしっかりと密着するように生えています。

アメリカンとヨーロピアンの違いは被毛の色にも見られます。
アメリカンは4種類しかありませんがヨーロピアンは11種類もの色合いが認められています。
これはアメリカンにはない遺伝子をヨーロピアンが持っているからだと言われています。

性格はどちらも人になつきやすくて頭が良いと言われています。
人間と接することが大好きで、人間の子供が近寄ってきても嫌がらずに一緒に遊ぶことも多いそうです。
鳴き声も小さいので集合住宅でも周囲に迷惑をかけにくい猫です。

バーミーズのお手入れ

バーミーズはきれい好きな性格なので自分でもこまめに毛づくろいをしている様子を見ます、
抜け毛はあまりないので一週間に2~3回でもブラッシングをしてあげれば良いとされています。
できればキレイな毛並みを維持することと健康チェックを行うためにも毎日ブラッシングやマッサージでコミュニケーションを図ると良いでしょう。

バーマン

ミャンマーで昔から愛されてきた高貴な猫

ミャンマーで昔から親しまれているバーマンは、起源とされる話がいくつか存在しています。

ミャンマーがビルマと呼ばれていた頃、寺院に「シン」という名前の白い猫が住んでいたそうです。
ある日、シンの世話もしていた僧侶が亡くなった時にシンは僧侶の遺体に飛び乗って
四肢から先の他は体の色を金色に変えて目をサファイアのような色に変え、女神へと変身を遂げたと言われています。
このシンがバーマンの祖先になったという逸話が存在しています。
バーマンがビルマの聖なる猫と言われるようになったのはこの逸話が存在しているからだとされています。

現実的な起源ははっきりとわかりませんが、一説には釈迦が生まれる前から存在していたとも言われています
バーマンが世界的に知られるようになったのは100年位前の話で、
1919年頃にフランス人がバーマンの先祖にあたるペアを持ち帰ってきましたが、
途中でオスが亡くなってしまいメスだけが残されたそうです。
メスはこの時妊娠をしており、フランスで無事に出産をして子猫が誕生しました。
この子猫とシャムを交配させて誕生したのがバーマンの母親にあたるとされています。

その後第二次世界大戦の影響でバーマンはたったの2匹になってしまいましたが、
再度繁殖が進められて1967年には公認を受けることになるまで回復できました。

バーマンの特徴と性格

バーマンの特徴は四肢から先にある被毛で、前足はグローブ、後ろ足はレースとも呼ばれています。
生まれてから2ヶ月後くらいから特徴的な被毛が目立ってきますが、
両親ともこのような被毛でも子猫に遺伝するとは限らないと言われています。
長い毛はシルクのようにしなやかでもつれることはないと言われています。
瞳は美しいサファイアブルーで、体つきは意外と筋肉質でがっしりしています。

性格はとても甘えん坊で物静かという印象を受けます。
家族に対して愛情が深いことや、飼い主へ従順な態度で接することから飼育しやすい猫です。
こちらが話しかけたことに対して返事をするようになるので、
コミュニケーションを図るほどお互いに信頼し合える良い関係を築けます。

バーマンのお手入れ

長い被毛を美しく保つためにもブラッシングとコーミングを一日一回は行うようにするのが理想的です。
毛は絡まりにくいのであまり神経質にブラッシングをしなくても大丈夫です。

遺伝的にかかりやすい病気として白内障や貧毛症、股関節形成不全、肥大型心筋症などがあります。
特に注意したいのは肥大型心筋症で、発見が遅れるほど手の施しようがなくなってしまうので異変を感じたらすぐに病院へ連れていきましょう。
10歳以上になると何らかの疾患にかかりやすくなることから、大切に飼育するようにしてください。

トンキニーズ

日本ではまだ珍しい猫の品種

一見するとシャム猫のような印象を受けるトンキニーズは、シャムとバーミーズを交配させて誕生した品種とされています。
トンキニーズが誕生したとされているのは1950年代のことで、ブリーダーがシャムとバーミーズの良い所を掛け合わせる形で誕生させたと言われています。
シャム猫の特徴的なシールポイントと呼ばれる体は薄い黄色っぽい色でポイントは薄い黒褐色、バーミーズの特徴的なセーブルと呼ばれる濃い茶褐色の毛色を上手に組み合わせることに成功しました。
しかし、その前に1800年代にキャットショーに出たシャムが起源になっているとも言われていますし、1930年代にアメリカの医師が輸入したウォンマウという猫が起源だという説もあります。

2001年からは混血種という分類から純血種に変えられており、世界各国で愛されています。
日本ではあまり見かける事は少ないですが、アメリカのカリフォルニア州では絶大な人気を得ている猫です。

トンキニーズの特徴・性格

トンキニーズは先祖がシャムとバーミーズであることから、両者のいいところをしっかり受け継いでいる点が特徴といえます。
しなやかな体つきのシャムと、どっしりとした安定感のある体つきのバーミーズと中間くらいの体つきという印象を受けます。
見た目はシャムに近い印象を受けますが、筋肉もしっかり付いていて運動能力も高い猫であることがわかります。

毛並みはしなやかで光沢感のある毛質をしており、四肢や顔、耳、尾にポイントが存在しています。
生まれたばかりの子猫の時には白い毛をしていますが、成長するごとにトンキニーズの色合いになっていくと言われています。

性格はとても人懐っこくて社交的な印象を受けます。
人間とも仲良くなれますが、自分以外のペットとも仲良く暮らすことができるので多頭飼いをしている場合でもすぐに環境に馴染む適応性があります。
シャムもバーミーズも好奇心が旺盛な猫なので、トンキニーズも好奇心があり遊ぶことが大好きです。

どんな事にも興味を持ち、飼い主さんにも遊んで欲しいと自ら要求することが多いでしょう。
子供の頃はとにかくやんちゃでいたずらをすることが多いかもしれませんので、危険になりそうなものは避けておくように工夫をしてください。

トンキニーズのお手入れ

短毛種なのでブラッシングをする場合は一日一回で十分ですが、
トンキニーズは皮膚疾患が生じやすい品種なのでブラッシングの際に異変を感じた場合にはすぐに病院へ連れて行ってください。
早めに治療を開始することで悪化を防ぐことができます。

また尿路結石になりやすいため、排尿時の異変がないか確認するようにしてください。
尿路結石を予防するためにはマグネシウム量が少ない食事を与え、塩分が多い人間の食べ物を与えないようにしてください。